省エネの次は「電気をつくる」|平金物株式会社

市内事業者の脱炭素取組事例

平金物株式会社

導入設備の概要

太陽光パネル容量

94kW

補助金活用額

約470万円

電気料金

約48万円 → 約34万円

前年同月比(5月)

購入電力量

約44%削減

前年同月比(5月)

令和7年度に太陽光発電設備を導入された平金物株式会社様へ、導入の経緯や効果を伺いました。

同社は、アルミ・ステンレス・スチールなどの長尺機械板金加工を手掛け、外装パネルやステンレス手摺、庇、窓・ドアまわりの建築金物などを製造しています。工場では、切断、曲げ、レーザー加工、溶接などに使用する多様な加工設備が稼働しています。

これまで工場内照明のLED化や省エネ設備への更新を進めてきましたが、加工設備や空調などに継続して電力を使用することから、次なる取り組みとして太陽光発電設備を導入しました。

平金物株式会社の工場外観
平金物株式会社の工場外観
工場の屋根に設置された太陽光発電設備
工場の屋根に設置された太陽光発電設備

省エネを進めた先にあった太陽光発電

同社では、工場内の水銀灯をLED照明へ更新するなど、できる省エネ対策を順に進めてきました。LED化により、消費電力だけでなく、高所にある電球の交換負担も軽減されています。

工場内のLED照明
工場内の照明をLED化するなど、省エネ対策を進めています

こうした取組を進める中で、「次に大きく取り組めることは何か」と考え、自社で使用する電気を自ら生み出す太陽光発電に着目しました。

既存の工場屋根を活用することで、新たな土地開発を伴わずに再生可能エネルギーを導入できます。また、パネルが日射を遮ることで、夏場の室温や空調負荷を抑える効果にも期待しています。

「新たに自然を壊すのではなく、すでにある工場の屋根を活用して電気をつくる。それがよいと考えました」

不安な点は一つずつ確認

導入前には、屋根の強度、台風や火災への備え、施工業者の信頼性など、さまざまな不安がありました。

そこで、建築士による屋根の耐荷重確認を行い、複数社から見積りを取得。価格だけでなく、発電量、施工方法、申請支援、メンテナンス体制なども比較しました。

導入前に確認したポイント

  • 屋根にパネルを設置できるか
  • 価格と発電量のバランス
  • 申請やメンテナンスの支援体制
  • 足場や資材の仮置き場所
「通常の設備投資と同じように、リスクとメリットを見比べ、不安なことを一つずつ確認しました」

取材風景

左が代表取締役 平様、右が取締役・工場長 音田様
左:代表取締役 平様 / 右:取締役・工場長 音田様

太陽光発電設備の導入経緯や効果についてお話を伺いました

電気料金は約48万円から約34万円へ

太陽光発電設備の導入後、令和8年5月分の電気料金は約34万円となり、前年同月の約48万円から減少しました。

前年同月の電気料金と比較

令和7年5月

約48万円

令和8年5月

約34万円

約14万円削減(約29%削減)

電気料金の単価や基本料金などの条件は異なりますが、購入する電気の量を抑えることで、電気料金の負担軽減につながっています。

購入電力量も減少

前年同時期と比べて購入した電気の使用量が約44%削減されていました。

※電気料金は令和7年5月分と令和8年5月分を比較しています。料金単価や基本料金などが異なるため、太陽光発電設備のみの効果を示すものではありません。

将来を見据えた電力活用

同社では、太陽光発電による電気料金や購入電力量の削減に加え、今後の設備活用についても検討を進めています。

将来的には、非常時にも発電した電気を活用できる仕組みを整え、社員の安全確保や地域への支援につなげることを構想しています。

「まずは社員を守り、そのうえで地域に何ができるかを考えたいと思っています」

取材を終えて

平金物株式会社様の取組は、環境への配慮に加え、電気料金や購入電力量の削減にもつながっています。また、将来的な非常時の電力活用も視野に入れるなど、設備を幅広く生かすことを検討されています。同社の事例からは、太陽光発電の導入に当たり、建物の状態や施工体制を事前に確認し、不安な点を一つずつ整理することの大切さがうかがえました。

取材先:平金物株式会社
取材日:令和8年6月12日