①ゼロカーボンって何?
地球温暖化問題の解決をめざすため、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します。
「カーボン」は「炭素」のことです。主要な温室効果ガスである「二酸化炭素」の成分のひとつで、炭素は石油や石炭などの化石燃料にも含まれています。化石燃料を燃やすと大気中に二酸化炭素が排出されます。
一方で森林を育てたりすることで、大気中の二酸化炭素を吸収させることもできます。排出ばかりだと大気中の二酸化炭素が多くなり地球温暖化が進みますが、吸収量と均衡させることができれば、進行を止めることにつながります。
②ゼロカーボンはなぜ必要なの?
地球温暖化の悪影響を将来にわたって止めるために必要です。
地球温暖化により、日本では大型台風の襲来や集中豪雨が増えるほか、熱中症の増加、生物や食料生産への影響なども予測されており、すでに起こっていることも多くあります。世界全体でも雨の降り方が変化するなど、農作物や生態系への悪影響も予測されています。
IPCC第6次評価報告書によると、産業革命前からの気温上昇は1.09℃です。現在でも過去2000年になかった気温上昇になっています。今後、有効な地球温暖化対策がされない場合には、さらに1~3℃気温が上昇し、より悪影響が深刻になることが予測されています。
地球温暖化は大きな社会的損失を伴います。多くの議論を経て、2015年のパリ協定では、
- 世界的な平均気温上昇を工業化以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること(2℃目標)
- 今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成すること
が合意されました。
③どうやってゼロカーボンを実現するの?
ゼロカーボンを実現できる技術はすでに用意されています。どのように選択して、豊かな生活や社会を作っていくのかについては、知恵を出し合う必要があります。
- 省エネ性能の高い機器があります。
- 建物の断熱を高めることで、冷暖房の無駄が減りますし、健康にもプラスになります。
- 電気自動車などエコカーが普及しています。
- 自転車を利用したり歩く範囲で暮らしやすいまちを作ることもできます。
- 太陽光発電など自然のエネルギーを活用することができます。
④八尾市ではどんなことをするの?
ゼロカーボンとほぼ同じ意味の言葉で「カーボンニュートラル」、「脱炭素」などと呼ばれることもあります。
八尾市では令和3年4月1日に、「ゼロカーボンシティやお宣言」を行い、2050年度までに二酸化炭素排出量実質ゼロをめざすことを表明しました。
八尾市ゼロカーボン推進協議会では、以下のことを取り組みます。
(1)脱炭素型まちづくりの実現に向けた情報共有
(2)脱炭素型まちづくりの実現に向けた調査、研究及びその推進
(3)(2)のための勉強会
(4)(2)の取組状況の公表及び好事例の検証
(5)(2)に付帯する各種セミナー、ワークショップ等の開催等による啓発活動
(6)その他、目的達成に必要な事業活動